夏場の水耕栽培水槽水温の上昇を抑えて自動で冷却する装置を自作しました

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水耕栽培で作物を育てている人達にとっての最大の悩み第一位といえば、夏場の栽培水槽水温の異常上昇ではないでしょうか?

異論は認めません、絶対にそうなんです。

栽培時の適温は15℃〜25℃なのに対し、特にビニールハウス内の夏場の水槽水温は平気で40℃を超えてきます。

そこで私は水槽水温上昇防止装置を考案しましたので、ここで発表し、同じ悩みをお持ちの皆様の助けになればと考え、筆を取った次第です。

それではどうぞ。

水槽水温を下げる為に必要なもの

必要なものを入手しやすい順に発表します。

  • 温度センサー
  • 電磁弁
  • ラジエーター
  • 地下水ポンプ
  • 地下水

以上となります。

そうです、地下水(井戸水)が使える環境がなければ私が考えた自動水温制御装置は作れないので、地下水が無い環境の方は今すぐページを閉じないと限りある時間が無駄になるでしょう。

各パーツが水温を下げるのにどう働くのか

順を追って説明していきます。

ちなみに文章のみではわかりづらいという方の為に、親切にも私は動画を作っていますので、以下にリンクを貼っておきます。

まずはスタイロフォームと給水、排水用のホースを取り付けたラジエーターを水温が上昇した水槽に沈めます。

スタイロフォームを取り付ける理由は、冷却の要であるラジエーターを水槽内に浮かべる為で、浮かべる事で水槽の上部と下部の温度差が無くなります。

ラジエーターの給水側のホースは、電磁弁×2と温度センサー×2を経由しながら地下水を汲み上げるポンプに接続されています。

温度センサー1は水槽水温の温度を常時計測しており、水温が設定温度より高くなると温度センサー2と電磁弁1、電磁弁2が通電します。

電磁弁1は電磁弁2より上側に設置されているため、通電することにより各電磁弁は解放されますが、重力の影響で電磁弁2にのみ地下水が通水します。

電磁弁2を通った地下水は、流しても大丈夫な適当な地面に捨てます。

地下水ポンプと電磁弁2の間のホース内に残存している地下水は太陽や地面によって温められており、温度センサー2はその電磁弁2を通る温められた排水の温度を計測しています。

我が家の地下水温度は約18℃前後であり、温度センサー2が設定した排水温度まで下がると電磁弁2が閉じます。

電磁弁2が閉じられると、解放されていた電磁弁1へ地下水通水がが始まります。

冷たくなった地下水は電磁弁1を通ってラジエーターへ行き、冷たくなったラジエーターは水温が上昇した水槽水温を下げ、仕事をした地下水は適当な地面に排出されます。

これら一定の動作を繰り返したのち、水槽水温が設定した水温まで下がると、温度センサー2、電磁弁1、電磁弁2の全ての通電が終了します。

水圧、流量、ホース径による通水トラブル

こう説明すると全て上手くいっている感じがしますが、上記動画リンクの接続では上手く行かなかったので、私は親切なので成功の場合のリンクも貼っておきます。

そもそも地下水ポンプの流量がなければ水を運ぶことができないので、そこそこのポンプは必要ですが、ポンプって結構高いです。

また、電磁弁1、電磁弁2を重力で制御しつつ通水する方向を決めようという方針でしたが、重力のみに頼ってしまうとホース径の違いによって思わぬ弊害が出てきます。

かっこつけたいが為に当初はL型ホースジョイントを使っていましたが、L型ホースジョイントの内部は実は若干細くなっており、重力制御だけでは思った方向へ通水できませんでした。

なので、温まっている地下水を排水する側を電磁弁2により強制的に閉じる必要があります。

重力のみでは制御できなかった地下水を、これらの手法により冷却機能を持つラジエーター側に通水させることが可能となります。

地下水ポンプと水槽の距離が近ければ温度センサーを2つ使用しなくても良いのですが、私の場合は70メートルほどの距離が離れていました。

70メートルのホース内には約13リットルほどの温められた水が残存しており、この温水がラジエーターを通ってしまうと本来冷やすべき養液水温を温める事態になります。

設定温度(私の場合は23℃)あたりまで地下水を引っ張ってからラジエーターへ通水させる為の苦肉の策が今回の手法となります。

これらはやり方のほんの一例に過ぎないので、もし真似される方がいればご自身の環境に合った方法を取っていただければと思います。

地下水ではなく上水を使って冷却することも可能

地下水地下水とバカの一つ覚えのように言っていますが、普通に水道水を使うことももちろん可能です。

私の場合は約200リットル程度の水槽水を冷やす必要があり、軽自動車用の小型ラジエーター1枚に地下水を通水させると約5℃ほど水温が上がった状態で排水されています。

23℃の地下水は仕事をしたのち28℃になって排水されます。

ラジエーターを2枚に増やすなどの工夫をして、効率を上げることができれば例え水道水でも通水させる流量は減るので、やってやれないことはないのかもしれません。

わざわざこんな事をしようと考えている方であれば、水道水を使う選択肢はないようには感じますが。

以上、私が考案して実践している、夏場の水耕栽培水槽水温上昇問題解決装置の紹介でした。

最後漢字の羅列になってしまい、なんかカッコ良いですね。

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