夜中に到着して鶴一家で1杯目の家系ラーメンを食べ、深酒をしてしまった横浜1日目(1日目の記事はこちら)が終わり、2日目の朝を迎えました。
そう、私は北海道北見市で横浜家系ラーメンのようなものを当店かまくら番長で出すためのラーメン修行旅に来ています。
おもしろヤクザ関取海外俳優として絶賛売れ始めている(ような気がする)友人室田の家に泊めさせてもらっていて、二人で起床したのは朝9時とかだったでしょうか。

昨晩のウイスキー水割りにやられているのですが、今日も無理矢理にでもラーメンを食べないといけません。
ここで本日16日の予定をもう一度確認してみましょう。

今日は朝ラーメンで杉田家、昼は吉村家、夜はあさが家と3食フルでラーメン三昧。
この予定には組み込まれていませんが、先日羽田空港まで迎えにきてくれたもう一人の友人である⚪︎田さんがあさが家の店長さんとアポを取ってくれており、あさが家の前に一軒居酒屋に行くことになっています。

実質4食。私普段1.5〜2食しか食べない少食マンなので、このハードスケジュールを見るだけでゲボ吐きそうですし、なんならちょっと口から漏れていたかもしれません。
本日はあさが家店長さんとの居酒屋の時間だけが唯一決定していて、それが17:30位。
「居酒屋の時間決まってるから逆算して動いて行かんとどれもこれも間に合わなくなるな」
「居酒屋が17:30で吉村家は昼だから、朝ラーメンはもう出発しないとやべーよ」
いやわかる、わかりますよ室田さん。
私のために立ててくれた計画を忠実に実行しようとしてくれるその姿勢に痛く感動すると同時に眩暈がしました。
10/16朝 朝ラーメンの為にバイクで杉田家へ
ささっと準備して出発しようかというところで、室田さんは私に余っていた交通系ICカードを渡してくれた。
「小銭でちまちま切符買ってたら面倒だから、これにチャージして使うと良いよ、それのほうが安いし」
田舎者の私には無縁である交通系ICカード、車でしか移動しない田舎者、もう何から何までおんぶに抱っこでごめんよな感じで室田邸を出発します。
しかし杉田家まではバイクで移動するらしいので、駐車場まで二人で歩いて行きます。
見慣れたカブがそこに停まっていました。
このカブには何度か私もお世話になっていて、おお懐かしいなぁなんて思っていたのですが、私の体重65kgに対して室田の体重120kg、カブよく持っているなぁと毎回感じます。
本日も天気がよく、気温は27℃ほどだったでしょうか。
心地よい風とぬりかべみたいな室田さんの背中を鼻先に感じながら、杉田家へいざ出発!
10時頃に杉田家に到着した時にはすでに20名ほどの先客が行列を作っていました。
「これなら早く食えそうだわ」
え?どゆこと?20名も行列作ってるのに?
クソ田舎出身の私は行列なんて見たことないんですよ、食べ物食べるのにわざわざ並んで食べるっていう感覚が皆無だし、そんなの田舎者あるあるじゃないですか。
並ぶくらいなら他へ行く、っていう精神が根付いているので、ここの最後尾に二日酔いの状態で並ぶなんてマジで辛い。
しかし室田の中ではこれくらいは想定内、順調に進んでいるとのことなので、意を決して並び始めます。
10/16朝 生まれて初めて代表待ちルールを破る
私は全然知らなかったのですが、こういった行列では「代表待ち」と呼ばれる行為は禁止されているらしいですね。
例えば3名で入店したいけど、3人揃って並ぶのはだるいから代表1人だけに並ばせておいて、残り2人は別場所で待機し、代表1名の順番が来たら残り2人が舞い戻ってくるみたいな。
代表で待つ奴以外にはメリットしかないシステムなんですが、どうやらこれが禁忌となっているらしい。
私はそれを知らず、並んでいる途中で杉田家併設の屋外喫煙スペースでタバコを1本吸って、また列に戻ったのですが、それが代表待ちのルールに反したようで、その時は幸運なことに誰にも注意されませんでしたが、後に室田さんにちょっぴり注意されました。
田舎者の皆さん、代表待ち、ダメ、絶対 (田舎者代表より)
そんなこんなで10:30頃ようやく入店。
12時間前に鶴一家でラーメンを食べたばかりだなぁなんて考えつつ、「全部普通で」などと言いながら食券を店員さんに渡します。
横浜の家系ラーメンのほとんどは食券制を採用していて、食券を渡す際に麺の硬さ、スープの味の濃さ、油の量などを伝えます。
10/16朝 味の違いがわからずピエロになりきる
「杉田家は昨日の鶴一家と全然違うからな、俺はこっちの方が断然好きだわ」
そんなような事をカウンターの隣に座っている室田さんが言っていたと記憶します。
今回のラーメン旅では、食べたラーメンの味や濃さなどを、私がオリジナルで作成したチェック表に記入していくシステムを取っています。
前日の鶴一家の味を基準とし、その基準を家系ラーメンに詳しい室田さんに記入してもらっていました。
昨日の鶴一家のラーメンと断然違う味、一体どんな感動が待ち受けているのだろう。
飲みすぎて震える体でラーメンを待っていると、操り人形のように片足を小気味良くあげながら、エンタメ的湯切りを終えた麺で完成したラーメンが着丼しました。
杉田家は昨日の鶴一家と全然違うからな…
鶴一家と全然違うからな…
全然違うからな…
常に麺カタで注文する室田さんは、麺の茹で方が普通の私より若干早めに着丼しており、うんうんコレコレと言う感じで頷きながら食べ始めていました。
遅れながら私もスープを一口飲み、チャーシューをひとかじり、ほうれん草を一口食べてから麺を啜りました。
隣の室田さんが「な?昨日の鶴一家とは全然違うだろ?」っていう意味を含ませた満面の笑顔でこちらを見てきます。
「なるほどね!」という意味を含んだ笑顔で応答する私と室田は、アイコンタクトのみで繋がっている状態です。
怖かった事と言えば、私が昨日の鶴一家ラーメンと目の前の杉田家ラーメンの味の違いが全くわかってないという事くらいでしょうか。
慣れない土地、二日酔いの体、連続で押し寄せるラーメン、数多のプレッシャーもあり「全然違う」という室田さんの言葉とは裏腹に私は「全く同じ」と感じていました。
違うのは杉田家の店長の湯切りの方法くらいです。
ここで私は昨日も感じたプレッシャーに再度悩まされます。
とにかく室田さんの食べるスピードの速さと私のスピードの遅さ。
昨日夜中の鶴一家と違って、今朝10:30の杉田家には私たちの後列にも行列ができていて、なるべく早く食べ切らないといけないという無言の圧力が勝手にかかってくるんですよ。田舎者だから。
体格の違いはありますが、なぜこんなにスピードが違うのかを、室田の食べ方を横目で研究してみると、なんと左手にレンゲ、右手に箸という両腕装備だったのです。
防御を無視した二刀流スタイル。
左手にミスリルソード、右手にもミスリルソード。攻撃力がエグい。
左手のレンゲでスープをすくって飲んだり麺の受け皿にしながら、右手の箸で麺や具材を最短距離で口まで運んでいく所作。
達人の所業。
理屈はわかるので、私も真似て実践するも、レンゲを持つ私の左手は酒で震える暴れ馬状態です。
もうこの時点で今回のラーメン旅は、この早食いのプレッシャーに耐えつつ進んでいくものなのだなぁと、スープの完飲を諦めて杉田家を出ました。
10/16昼 ⚪︎田さんと合流し吉村家へ
「マジで昨日と今日の味の違いとかわからんかったし、すでに腹一杯すぎるわ」と、店先の喫煙所で先ほどの事を告白し、そんな室田はライス的なものも頼んでてあのスピード、マジかよと思いました。
壊れる寸前(と勝手に思ってる)のカブで室田宅まで一度戻ったのは11:00位だったでしょうか、意識が朦朧としていたのでもう覚えていません。
そして昼食は予定通りの吉村家です。
昼食とか言ってますけどさっき食べたばかり!食べ終わったばかり!腹キチですね。
室田宅からバスに乗って最寄り駅まで行き、先ほど渡されたICカードをチャージして吉村家方面へ出発します。
というか最寄り駅で⚪︎田さんが待っていてくれました。
昨日の夜にわざわざ羽田まで私を迎えに来てくれて、朝方に一仕事をこなし、また最寄り駅で我々を待っていてくれるとか⚪︎田さん良い人すぎる!体力おばけ?この人寝てるの?

吉村家はリニューアル?移転?したらしく、新店舗になってからは私以外の二人もまだ訪れたことがないらしい。
てくてくと吉村家方面へ歩いて行くとようやく建物が見えてきたのが12:20頃でしょうか。

正面入り口から約30名程度の行列ができていて、店頭には「待ち時間40分」と表示された看板が建てられています。
田舎者なので行列には慣れていませんが、さっき杉田家で20名クラスの行列を経験したばっかり。
吉村家の30名程度の行列にはもはや驚きませんよ、人間の順応力を舐めんなよ。
⚪︎田さん、室田、私で30名行列の最後尾に並ぼうとすると、張り紙付きの赤色の三角コーンがありました。

これより後ろには並ばないでください、最後尾は次の路地を左へ!
違うテナントの入り口にお客が並ぶと迷惑になってしまうから、行列を分割して並ぶシステムになってるらしい。
何度も言うがラーメンはさっき杉田家で食べたばかりなので、もう30名規模の行列並ばなくて良いしラーメン食べなくてもいい、なんならちょっとしたアイスをコンビニで買って食べながら公園で昼寝したい状態なんです。
しかしこれも何度も言うが二人が私のために立ててくれたラーメン旅計画であり、私自身が弱音を吐くことは許されないのです。
それに⚪︎田さんは仕事終わりの一食目。仕方ない、並ぼう。
10/16昼 初見殺しの大行列
私は1人覚悟を決めて、前を歩く2人の背中を見ながら交差点まで行き、路地があるという左を向くと、スーッと伸びる学校の校庭の石垣沿いに約100名の行列ができていました。
うそだろ?
いや、100歩譲って昼時なのはわかるけど、見えない場所で100名並んでるなんて田舎者への初見殺しでしょこんなの。
待ち時間40分って本当に言ってるの?正気?
吉村家も訪問先の一軒なので並びますが、湿度も気温も高い曇り空、二日酔い&腹パンな私の体をジリジリと痛めつける感覚を感じました。
ここディズニーでしたっけ?
それともiphone新作発売日?
追い討ちをかける「代表待ち」問題。
タバコも吸いに行けないし飲み物を買いに行くことも叶わないこの状況って、マジで修行にきたんだな、行列の目の前に自販機でも設置したらさぞ売れるんだろうななどと考えていました。
3人で雑談しながらも進まない行列、もう何時間ここにいるんだろうという感覚。
吉村家に到着して最初に見た30名の行列、つまり一軍行列に入り込めたのは結局70分後でした。

上の写真見てもらいたいのですが、私は並ラーメンの食券1枚に対して室田はあーだこーだトッピングして食券3枚なんですよ。
3時間前に杉田家で食べたばかり、マジかよすげーよ。
一軍行列に並びはしましたが足元には排水溝があり、事前購入制の食券を落としてしまうと死、再度2軍落ちの70分待ち確定。
結果として行列1軍入りしてからさらに20分ほど並んだので、吉村家を食べるためには合計90分並ばなくてはならない事が判明しました。
90分のラーメンて。
90分に値するラーメンて何?
横浜に到着から約16時間で3杯目の家系ラーメン突入で私は弱音状態ですが、果たして吉村家のラーメンを美味しく食べられるのか?
あと、体重が爆増すると方々から言われましたが、体重はどうなるのか?
みなさん、家系は好きですか?
北見市に家系できたらどうですか?
続き(ラーメン修行の為に北海道北見から横浜へ(昼吉村家〜夜ラーメンあさが家編))はまた今度、現場からは以上です。
250人しかいないXは以下です。
あと、youtubeもちょっとやってます。